東京都で見られる野鳥を、主に写真で紹介するコラム「東京“鳥”散歩」。
第4回目の“ゲスト”はツグミです。
♂(オス)と♀(メス)が同じ色模様をしていて、眉と頬からあごにかけてが白く、
翼が赤茶色、腹部は上部が黒と白のまだらで下にいくほど
真っ白になるのが特徴です。
鳴き声は、僕には「キョキョキョッ」とか「ケケケケッ」と聴こえます。
日本へは越冬のためにやってくる冬鳥です。
地上を跳ねまわっては止まって胸を張り、
またピョンピョンと跳ねて・・・というのを繰り返している場面をよく見かけます。
土中から昆虫類やミミズなどの土壌動物を捕らえて食べるほか、
木の実や草の実も食べています。
僕にとってツグミは、センチメンタルな気持ちにさせる鳥です。
夏が過ぎて涼しさが肌寒さに変わる頃に
その姿を見かけるようになって 冬の訪れを感じ、
だんだん見られなくなる、もしくは集まって群れになっているのを見つけると
去りゆく冬と春の訪れを感じさせてくれるからです。
と、この文章を書いている今も「もうすぐ会えなくなるなぁ…」と
一抹の寂しさが胸に去来しています。
文&監修:三森典彰
*写真:三森典彰、山崎高志、橋本康平