東京都で見られる野鳥を、主に写真で紹介するコラム「東京“鳥”散歩」。
第18回目の“ゲスト”は、キジです。
「東京鳥散歩」の記念すべき第1回に取り上げたのが
東京都の鳥であるユリカモメでしたが、
今回ご紹介するのは日本の国鳥キジです。
キジといえば桃太郎などの昔話や童話、俳句などにたびたび登場し、
馴染みがあるかも知れませんが、
意外と身近にいることをご存知の方は少ないかも知れません。
大都会“東京”においても、大規模な緑地や農地、河川敷など
市街では比較的よく見かけることができます。
オスは肉垂(にくだれ)と呼ばれる顔のひだが目立ち、
青や紫、緑色の金属光沢のある色模様でとても美しいのですが、
メスは全体的に黄土色や黄褐色で地味な印象です。
やはり縄張りを主張するオスと
繁殖時に目立たないほうが有利なメスの違いでしょうか。
しかし、派手に見えるオスも、膝下くらいの低い草丈の草原や湿地で、
そこにいることが分かっていても、見つけるのが難しいくらい上手に隠れます。
また、子育て中のメスや巣立った雛などはさらに見つけることが難しく、
しかも、かなり近づかないと動き出さないので、
フィールドにいると
突然足元から走り出したキジに驚かされることもしばしばです。
キジにかなり寿命を縮められていると思います(笑)
文&監修:三森典彰
*写真:三森典彰、山崎高志、橋本康平